【第1回】特集「On defining and interpreting constructs」を読む@オンラインのお知らせ

【第1回】特集「On defining and interpreting constructs」を読む@オンラインのお知らせ

 このたび,『New Ideas in Psychology』で2013年に組まれた特集「On defining and interpreting constructs: Ontological and epistemological constraints」について,オンライン勉強会を企画しました。

 勉強会の目的は以下です。

1. 論文をリソースとして構成概念について議論する
2. 「心」を捉えるという営みについて議論する

 議論のリソースとなる本特集は7本の原著論文から構成される特集です。本特集を組んだ動機をEditorsであるSlaney & Racineは以下のように説明しています。

 心理学的構成概念は20世紀後半以降,心理学研究の中心的役割を担い,方法論としても定着してきました。しかし,心理学的構成概念を「心」と同じとみなすことには功罪あると考えられます。

 心理学において使用される「構成概念」は統一的な説明がなく,何を指すのかが必ずしも明確ではありません。統一的な説明がないということ自体は特に問題ではなく,どのように「構成概念」が使われているのか,他の使われ方とどのような類似点や相違点があるのかというそれぞれの関係のネットワークが把握されている限りはむしろ望ましいと言えるかもしれません。一方,何を指すのかが明確ではないという点に関しては,混乱のタネ(悪くいえば,概念的な無秩序)と考えられます。

 本特集の焦点は以下の2点です。

1. 構成概念に対する見解が,認識論的・方法論的な視点からどの程度まで根拠を与えられるか(あるいは制約されるか)?

2. 存在論的,認識論的,方法論的な次元での相互作用が,構成概念という概念をめぐる現在の曖昧さを生み出す上で,どのような役割を果たしているか?

 本特集の一部(エディトリアルと1本の論文)はすでに以前の研究会で報告いたしました(第3報告参照)。今回企画した勉強会では,本特集の残りの6本の論文について読みたいと思います。

 スケジュールは以下の通りです。各回で2本ずつ論文を報告し,それに基づいて議論します。

第1回:11月12日(木)19時〜21時
第2回:12月10日(木)19時〜21時
第3回:1月14日(木)19時〜21時

 各回は基本的に独立したものとなっていますので,どの回からご参加いただいても結構です。勉強会への参加をご希望の方は,仲嶺真(koimado[at]shinchology.net)までお知らせください。
 # [at]は@に変換してください。

第1回の詳細

<日程>
11月12日(木)19時〜21時

19時〜19時05分 あいさつ等

19時05分〜20時
 Constructs, inferences, and mental measurement
 ─ 報告者:黒住 領

20時05分〜21時
 Reflective measurement models, behavior domains, and common causes
 ─ 報告者:酒井 智弘


#時間は目安(隙間時間は休憩を予定)

<オンライン会議のツール>
Zoom
# 参加申し込みのご連絡をいただいた方にリンク先をお伝えします

次回予告

12月10日(木)19時〜21時。報告論文は以下。

Statisticism in personality psychologists’ use of trait constructs: What is it? How was it contracted? Is there a cure?
─ 報告者:三枝 高大

What makes a hypothetical construct “hypothetical”? Tracing the origins and uses of the ‘hypothetical construct’ concept in psychological science
─ 報告者:仲嶺 真

募集中

 第3回の研究会(2021年1月14日(木)19時〜21時)で以下の論文を担当してくださる方を募集しています。もしご担当いただける方がいらっしゃいましたら,仲嶺(koimado[at]shinchology.net)までお知らせください。

Deconstructing the construct: A network perspective on psychological phenomena
【概要】「構成概念は潜在変数や帰納的要約として理解されてきたが,そうではない。構成概念はネットワークなのだ。」ということを提案する論文です。たとえば,「うつ」とは,「睡眠不足」や「疲労」のような症状の根底にある潜在的な変数でもなく,症状から構築された複合体(帰納的要約)でもなく,症状そのものの間の因果関係のシステムなのだと考えるのが構成概念のネットワーク的観点です。

(2020.10.18追記)担当者が決まりました。ありがとうございます。

主催

DigRoom:「心とは何か」「人間とは何か」「心理学とは何か」について考える研究会です。