読書感想|文芸オタクの私が教えるバズる文章教室

読書感想|文芸オタクの私が教えるバズる文章教室

三宅 香帆(2019).文芸オタクの私が教えるバズる文章教室 サンクチュアリ出版

本書紹介 from サンクチュアリ出版

本書では、その秘密の法則を初めて公開します。文芸作家をはじめ、人気ブロガー、作詞家、脚本家、などなど、人気者たちがみんな使ってる、「つい読んでしまう」文章の書き方を読んですぐ実践できるよう、わかりやすくまとめました。

本書感想

文章教室の名は伊達ではありません。「これでもかーーー!!!」というくらいにバズる法則が紹介されます。

(ぜひ目次をサイトで確認してみてください)

つかみ(導入文)から,文体(書き方),組み立て(話の流れ)だけでもお腹いっぱいなのに,甘いのは別腹だよねの如し,言葉選び(印象的な言葉の使用法)というデザートまで提供してくれます。至れり尽くせり。文芸オタク恐るべし。

全部の法則を一気に使う,のではなく,個別に使ったり,あるいは組み合わせたりしながらバズる文章を書く。そんな法則を教えてくれます。ですので,無理にすべての法則を活用する必要はありません。人によって書き方の好みがあるはずなので,気に入った法則だけ活用するのが良いと思います。

みんなが同じような書き方をする世の中なんていやだ。
誰もがみんな,その人らしい言葉を自由に使えばいいじゃないいか。
そんな個人的思想のもと,この本ができあがりました。
いちおう「自分にしか書けない文章で,他人に楽しんでもらう」ことを狙いとした文章テクニックを詰め込んだつもりです。

「あとがき」p.298-299

いろいろなテクを紹介してくれた著者ですが,願いはシンプル。

「文章を書きたい人が楽しく文章を書き続けられますように」
「文書を読む人が楽しく文章を読めますように」

ちなみに,サンクチュアリ出版は本を読まない人のための出版社らしいのですが,本書への心遣いがキャッチフレーズ通りでした。一つのトピックを短く,最後にまとめを用意,ところどころに色付けなど,読みやすい工夫がされていました。著者の想いや工夫とそれに共同して取り組む出版社。本の良さが現われているようでした。