状況論を通して心について議論する@オンライン

状況論を通して心について議論する@オンライン

 このたび,「状況論を通して心について議論する」というテーマでオンラインによる研究会を4月17日に企画いたしました。

 状況論とは,「頭の中」に認知・感情・学習を閉じ込める人間観を批判し,状況と一体化したものとして人間の幅広い営みを捉えようとする理論です。代表的な書籍としては『状況に埋め込まれた学習:正統的周辺参加』があります。

 このような視点は,単に心理学の理論という枠を超えて,私たちの人間の見方の転換を迫ります。今回の研究会では,状況論を参照しながら,「人間の捉え方」を考える時間を作りたいと思います。

 研究会の詳細は下記のとおりです。

 参加をご希望なさる方は仲嶺真(abcdigroom[at]gmail.com)までお知らせください。([at]は@に変換をお願いします)

「状況論を通して心について議論する」の詳細

日時

2021年4月17日(土) 14時〜17時

発表者

広瀬拓海
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状況論の系譜に位置づくパフォーマンス心理学や社会物質性という観点から研究を進めています。

概要

 心理学では多くの場合,人間の心,精神,あるいは認知や感情をその人の内側にあるものとしてとらえてきたように思います。これに対して状況論は,心を人々の内側に孤立したものとしてではなく,人間がつくり出す「活動」の全体性とともにあらわれてくるものとして理解しようとしてきた立場だと言えます。心をこのようにとらえることで,状況論は人間の心の日常的な場面における豊かな側面をとらえることや,現実の人々の生活をより良いものにすることに貢献としてきました。今回の発表では,この状況論について簡単に紹介した上で,特に「コミュニティ」,「ネットワーク」,「歴史性」という3つのキーワードをもとに,私たちが生きる現実において人間の心について考えることは一体どのようにあるべきなのかを参加者の方々と議論していけたらと考えています。

研究会の場所

Zoom
|参加申し込みを頂いた方にIDとPWをお送りします

主催

DigRoom:「心」「人間」「心理学」について考える研究会です。